遺産相続でもめる要因の一つを体験しました

実家に一人暮らしであった母が他界し、通夜葬儀を終え、四十九日法要も済ませ、実家の遺品整理と遺産相続手続きを進めました。
私は3人兄弟で、姉と弟がいます。母が90歳を前にして軽い脳梗塞で倒れ、特別介護老人ホームに入居する際に手続きや、その後の母のお金の管理は、長男である私が行って来ました。

もちろん、通夜葬儀も四十九日法要も兄弟と相談しつつ、私が仕切って来ました。そして僅かですが、母が残してくれた預貯金を遺産相続するための手続きも私が勧めました。

相続権がある兄弟の委任状をもらい、必要書類を準備して手付きを行うのですが、実は姉は異母兄弟で、本来は相続権がないのです。
従って委任状も弟からもらうだけで、姉の分は必要ありませんでした。姉の母親は姉が生まれてすぐになくなり、父と母が再婚して私と弟が生まれた事は知っていました。

しかし生まれて以来、兄弟として何の違和感もなく育った兄弟に、法的な相続権がない事には、法律の矛盾さえ感じ、金融機関に残された母の遺産は、当然の事として3人均等に分けました。

もちろん、相続税を支払う必要もない金額であったので、私と弟が同意すれば3分割する事には何の問題もありません。しかし厳密にいえば姉に対する贈与税が発生する事になってしまいます。

私のケースでは相続上のもめ事にはなりませんでしたが、こうした事態を避けるためには、私の両親が結婚した時に、姉と母親の養子縁組をしておく必要があったのです。
将来のもめ事を避けるために、再婚される方は、相続に関する対策を事前に講じられておくのが大切だと感じる体験でした。

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